・無線の面白さと必要性

広帯域受信のこと、だいぶ分かっていただけたでしょうか。
もし、『広帯域受信とは』からリンクをつたってきた人は、銭こそんなに出して、何が面白いんだ?と疑問を持つはずです。
だいたい、携帯電話が発達した今、聞くだけのものにウン万円を出すのもどうかという人もいますが、受信ははまるとやめられなくなります。
やめられなく面白さと言っても、書きにくいのですが、簡単に言うと普段の生活の裏で活躍している社会に用いられている無線には、それなりのスリルがあるということだと思います。

例えば、航空無線
普段空を見ると、飛行機雲や飛行機そのものが見えることがあります。小さい頃、男性なら一度はあこがれる飛行機ですが、航空無線を聞いていると、あたかも自分が操縦しているような実感がわきます。
特に航空マニアや空港での写真撮影の時は、空港デッキから無線を聞くと、ばっちり離陸の勇ましい姿が激写できるわけです。

これは、東京発大阪行きの日本航空000便の出発管制(CLR)の例です。

日航000「Tokyo CLR. J-BARD000, to Osaka, spot5.」
(東京クリアランスデリバリー、こちら日本航空000便。大阪行きで、現在ゲート5番スポットに駐機中。)

Tokyo CLR「J-BARD000, roger. cleared to Osaka airport via Hayama 1 departure, Yokosuka. Flight praned route. Maintain flight level 320, spuawk 2410. Read back spuawk.」
(日航000便、了解。葉山1デパーチャー、横須賀トランジションで大阪空港へのフライトを許可します。フライトプラン通りのルートで、高度3万2000フィートの飛行です。スコークは2410。スコークを復唱してください。)


このように、ごく一部をとっても専門用語だらけで、一般人には理解しがたい部分があります。
話の内容が、全て英語で、少々抵抗はありますが、極めたらこれほど面白いものはありません。

もっと、身近に行くと消防無線
近くでサイレンの音が聞こえると火事かなという野次馬根性が出てしまいます。
そんな時、消防無線を聞いていると、スピーカーから
「町田指揮1.火災現場251。○×町3丁目の長屋立てから出火模様。○△大隊長命令!東京消防了解。なお、以後連絡は災害81を運用されたし。どうぞ。」
「こちら、町田指揮1。了解。」

というように、緊迫した無線連絡が聞けます。

何より、人命(たまに動物命)を助けるというのは、迫力と緊張感があります。
身近で聞ける無線ながら、面白い(と言ったら不謹慎ですが)無線であることは間違いなしです。

このように、専門業界の使っている無線は特に面白いものなのです。

次に、身を守ると書いていますが、これは、もしもあなたがトラブルに巻き込まれた時・・・。
情報は一般には流されず、情報も錯綜していて、どれが正しいのか是非も付けられない。
そんなこともありうることです。

一番、よくあるのが電車遅延
車掌は、遅れて申し訳ないといっているだけで、正確な時間や情報が回ってこなくてイライラするということは、誰もが一度は味わう経験だと思います。
そんな時に、鉄道無線
鉄道無線は、移動局(電車)と固定局(鉄道指令)が交信に使っている無線で、定時運行報告などが行われていますが、ひとたび、事故や運転見合せともなると大忙しになり、その内容は我々に、情報の宝をくれるようなものです。

これは、小田急線の無線で、登戸で人身事故があったという想定です。

小田急指令「各局、各局、こちら小田急指令。8時10分現在の運転状況です。えー、新百合(ヶ丘)・本厚木が60(分)。新百合・新宿が80となっています。以上、こちら小田急指令。」

と言うように、車掌の情報よりもよっぽど的確で、分かります。
こんなに、遅延だったら、迷わず振り替え輸送に行きますね。
他の人より、早く正確に情報をつかむことで、助けられることはよくあります

大災害、東京で直下型大地震が揺るといわれているこの時期。
情報が命を左右する時、身を守るには、受信機は必須となるでしょう。
これは、電車遅延のようにのん気には構えていられません。
自分の命が掛かっている以上、行政の防災無線は情報をあなたに的確に教えてくれることでしょう。
実際、地震の時、アマチュア無線と防災無線を駆使した人物のおかげで一村助かったという、伝説的な話があるぐらいです。
自分や家族の身を案じなくてはならない大災害、一台の受信機で助かる確率は飛躍的に向上するでしょう。


〜最後に、私が無線をやり始めたきっかけを説明しようと思います〜

私が、広帯域受信に知り合ったのは、アマチュア無線機で広帯域受信をしていた某先輩に教わって、夢中になってからでした。
それから、秋葉原に通って無線機を探し、信頼できるお店を見つけ、店長さんとも顔なじみになって、お金を貯めやっと受信機を買いました。
それまで、通学にはウォークマンを使用していたのですが、なんとそれからは、受信機がウォークマン代わりになるほど、はまってしまいました。
あるとき、火事で、電車が止まるということがありました。
ちょうど下校時刻と重なっていたため、情報をつかんだ学校側は、全校放送で連絡しました。
動揺するクラスメイトたち・・・
そんな時助かったのが、私の無線機。
情報をいち早くみんなに伝え、運行再開の情報が入ると、職員室に伝え助けたという経験があります。
それ以来、学校に持ってくる無線機を怪しい目で見ていたクラスメイトもやっとその存在に意義を感じてくれるようになりました。
その後、今、アマチュア無線の資格をとって新たにアマチュア無線機を購入しましたが、広帯域受信機能つきなので、かばんに入れて持ち歩いています。